溶連菌感染症にご注意!💊

皆さまこんにちは☺
あと少しで2023年が終わろうとしています。皆さま今年はどんな年でしたか?
クリニックは今年の春に引越しをして、新たな場所で開院5周年を迎えました。
おかげさまで今年もたくさんの方に来院していただきました。お友達のパパママにおすすめされて…と来院される方も多く、これからも地域の皆さまの信頼に応えられるよういっそう精進しなければと気持ちを新たにする1年でした。新しい年からもどうぞよろしくお願いいたします。
さて、この冬は全国的にインフルエンザや溶連菌感染症が大流行しています。そこで今回は溶連菌感染症についてお話しようと思います。

💊溶連菌感染症ってどんな病気?💊
溶血性連鎖球菌という細菌に感染して起こる病気です。3歳から15歳くらいの子どもがかかりやすく、1年中みられますが特に冬と春に流行します。

💊どんな症状がでるの?💊
発熱(38-39℃)やのどの痛みが主な症状です。また、体幹や手足に小さな紅い発疹が出たり、舌にいちごのようなブツブツができたりします。咳や鼻水は出ないことが多いです。中耳炎や副鼻腔炎を合併することもあります。

💊どんな治療をするの?💊
抗菌薬を内服して溶連菌を退治します。お薬を飲み始めると2-3日で熱は下がり、のどの痛みも和らいできますが、抗菌薬は必ず医師の処方どおりの日数飲み切ることが大切です。
途中で飲むのをやめてしまうと、重大な合併症(リウマチ熱)を引き起こす恐れがあります。

💊おうちでできることは?💊
お薬:必ず出された日数分飲み切りましょう!
食事:× のどに刺激があるもの(熱いもの、冷たすぎるもの、辛いもの、すっぱいもの)
   〇 のどに刺激のないもの(ゼリーやヨーグルトなどのど越しの良いもの)
   〇 消化の良いもの(お粥、煮込みうどん、煮野菜、豆腐や白身魚など)
入浴:熱が高くなく、本人の消耗が激しくなければ入浴してもかまいません
感染対策:有効なワクチンはなく、大人も子供もかかります。また、繰り返しかかることもあります。おもな感染経路は飛沫感染や接触感染です。咳やくしゃみ、溶連菌に汚染された食品によってうつることもあるので、同居のご家族は特に感染に注意しましょう。

💊登園・登校はできる?💊
適切な抗菌薬内服後24時間が経過していれば、他の人への感染力は消失すると言われています。抗菌薬を飲み始めて24時間が経過し、症状が治まって元気があれば登園・登校しても差し支えありません。登園許可書などが必要な場合は受診してください。

💊尿の検査ってしたほうがいいの?💊
溶連菌感染後に腎炎が起こることがあるため、以前は症状消失の約2-4週前後に尿検査を行うことが慣例となっていましたが、スクリーニング目的の尿検査の効果に医学的根拠は乏しいことが示されたことから、行わない医療機関が増えていると思います。当院でも行っていません。

💊最後に…💊
溶連菌感染症は正しく診断し、適切な抗菌薬を内服すれば数日で症状は治まります。
しかし、注意しなければならない合併症もあるので、
🌼抗菌薬は指示された日数分を飲み切る
🌼症状がなくなってから2-4週前後に「おしっこの量が減る」「おしっこが茶色くなる(紅茶色)」「顔や手足がむくむ」などの症状が出てきた場合は受診する
といったことが大切です。

看護師 津村

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