手足口病ってどんな病気👣!?

みなさんこんにちは🌞
連日暑くてジメジメした日が続きますね!猛暑日も増えてきたので、熱中症には十分お気を付けください💦

また夏日が多くなるにつれて、「夏風邪」と言われるウイルス感染の病気が流行してきました。今回は夏風邪の1つで、現在大流行中の「手足口病」についてお話します。 当院でも6月の下旬頃から、手足口病に罹るお子さんが急増し、ここ最近は当院に受診される4人に1人ぐらいのお子さんが診断されています。

👣手足口病ってどんな病気!?

主にコクサッキーウイルス、エンテロウイルスが原因となるウイルス感染の病気です。
感染経路は、飛沫感染・接触感染・便の中に排出されたウイルスが口に入って感染する糞口感染です。
4歳頃までの子どもを中心に毎年夏を中心に流行します。年齢は2歳以下が半数を占めますが、学童期に流行することもあります。
大人は抗体を持っていることがほとんどですが、睡眠や栄養不足により、抵抗力が弱くなっている場合は発症することもあります。

👣どんな症状が出るの!?

名前の通り、手足や口の中に水疱性の発疹が出来ますが、実は手足だけではなくお腹や背中、お尻や陰部など…全身に発疹が出来るお子さんもいます。お尻や陰部にまで出来るとびっくりしてしまいますよね!!また中には口の中の発疹の痛みで、食べたり飲んだり出来なくなる子もいます。
発疹が出ると心配になりますが、体の発疹は痒みや痛みがないことが多く、おおよそ1週間程度で自然に消えていきます。
発熱は国立感染症研究所によると、38℃以下の熱で経過することがほとんどとされていますが、当院に受診されるお子さんは38℃以上の高熱が出ている子が多い印象です。
咳や鼻水の風邪症状は出ませんが、風邪と同時に手足口病にかかる子もいます。
「コクサッキーウイルスA6」という名のウイルスが流行した年には、爪が剥れてしまう症例も報告されました(このウイルスは流行しないで欲しいですね😢)

👣手足口病になったら、もう罹らないの?

ウイルスには複数種類があるので、一度かかっても別の種類のウイルスに感染した場合はまた罹ってしまいます。

👣どんな治療をするの?

特効薬はなく、基本的には対症療法になります。発熱や口の中の発疹の痛みに対しては、解熱鎮痛剤を使用することもあります。
体の発疹は、自然に消えるので、ステロイド等の軟膏は塗布する必要はありません。痒み等の症状がある場合は、症状を抑えるお薬もあるのでご相談くださいね。

👣いつから登園していいの?

発疹が残っていても、1日を通じて37.5℃以上の発熱がなく、食事も普段通り食べることが出来れば登園可能です。

👣お家での過ごし方は?

〇感染対策
ワクチンや発症を予防するための薬はありません。アルコールは効きにくいので石鹸でよく手を洗いましょう。
便からもウイルスが排出されるので、排便後やオムツ交換時は手を洗いましょう。食器やタオルの共有を避けることも大切です。

〇入浴 
本人が元気であればお風呂に入って大丈夫ですが、発疹がつぶれないように優しく洗いましょう。

〇スキンケア
普段通り保湿剤を塗布して大丈夫です。

〇食事
口の中を痛がる時は、冷たくてのど越しのよい薄味の食べ物がおすすめです。
~おすすめの食べ物🍮🍨~
ゼリー・プリン・アイスクリーム・ヨーグルト・りんごのすりおろし・熱くないうどんやお粥・豆腐・氷のかけらな
逆に熱いものや、みかん・パイナップルなど酸味の強いもの、味の濃いもの等は、しみる原因となるので避けるようにしましょう。
食事が難しい場合は、脱水にならないようこまめに水分摂取しましょう。

👣注意しなければならない症状は? 

まれに髄膜炎、小脳失調症、脳炎などの怖い合併症が起こる場合があります。熱がなかなか下がらない、嘔吐や頭を痛がる、視線が合わないなど心配な症状が出てきた場合は受診しましょう。
また口の中の痛みが強く、水分や食事が全くとれずおしっこが出ない、ぐったりしてきたなど、脱水の症状が心配な際も早めに受診してくださいね。

看護師 加藤🌼

手足口病ってどんな病気👣!?” に対して2件のコメントがあります。

  1. 匿名 より:

    口の中がパンパンでなんも食べれなくて
    水分は取れるんですけど、食べ物が喉に口内炎があるため食べれなくてそういう場合はどうしたらいいですか?

    1. お子さんの回復をお祈りいたしますともに心よりお見舞いを申し上げます。

      今年は、全国的に手足口病が大流行しています。
      新型コロナウイルス感染症に対して行動制限を含めた感染対策を強化していた数年間は、子どもたちから手足口病の原因ウイルスとの接触機会をも奪う形となりました。その結果、一昨年の春以降、行動制限が解かれた生活に戻る中、手足口病の原因ウイルスに対する免疫を持たないお子さんたちの間で大流行を招いているものと推察しています。私のクリニックでも今年は6月から患者さんが増え始め、7月に大きく増加、8月初旬にさらに増加し、未だ収束の兆しはみられません。手足口病の原因ウイルスは複数に及ぶことから、1~2カ月の間に複数回、手足口病に罹っているお子さんも少なくありません。縁起でもないお話になりますが、流行期間中に今一度、手足口病に罹る可能性もあり得ますので、お問い合わせの内容についてお答えさせていただきます。

      手足口病は、口蓋(上あご)、舌、頬粘膜、唇の粘膜などに水疱性発疹を生じ、それが口内炎のように転ずる場合があります。ただし、口の中の症状にはかなり個人差があり、程度もまた様々、さらに感じ方も様々のようです。私から見ると「これは大変そう」と思うお口の中が水疱だらけのお子さんでも平気で食事が出来る子もいれば、わずかな水疱にもかかわらず全く受けつけない子もいます。既にお調べになられてご存知かもしれませんが、手足口病の口内症状に対する特効薬はなく、従来の口内炎に用いられるステロイド外用薬は、作用機序が異なることもあり効果的とする医学的根拠はありません。
      水分は摂れているとのことでしたので、本当に幸いでございました。
      水分が摂れていれば脱水の心配がなくなりますから、ゆとりを持って口内症状が回復に向かっていくことを待てるでしょう。したがって、食事が難しければ無理をなさらなくてもよいと思います。食事の際に痛がる時は、「冷たくてのど越しのよい薄味の食べ物」がおすすめですが、先ほど述べた通り感じ方には個人差がありますので、ブログで紹介したおすすめの食べ物も・・・ダメな子にはダメなようです。
      夏かぜの代表格である手足口病もそうですが、お風邪を治すためには「栄養と睡眠」が重要です。そういう意味で、何とか食事を!という場合は、可能な限りエネルギー源となる炭水化物(糖質)を中心に摂るように意識してください。冷たいうどん、そうめん、冷製パスタ、冷たい猫まんまスタイルのお粥風など。暑い季節でもありますから、気分転換も兼ねてお家のベランダでアイスクリーム!なんかも良いのでは?
      そして、周りの大人たちは、一緒に同じものを食べてあげるとお子さんの気持ちが少しは紛れるかもしれませんね。
      手足口病の流行は、全国各地でまだまだ続く可能性があります。
      そして、猛暑もまだまだ、全国各地で続きそうです。
      どうか皆さま、お身体ご自愛いただきますようお願い申し上げます。

      メディカルパーク湘南こどもクリニック
      院長 正木 宏

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