💉麻しんとワクチンのこと②💉

☞麻しんとワクチンのこと①の続きです☞

👨‍⚕️麻しんワクチンのこと👨‍⚕️

麻しんワクチンは約60年前から接種が始まり、今では全世界の子どもの8割以上が接種を受けています。麻しんワクチンが普及したことで、麻しんで苦しむ人・亡くなる人は昔に比べてはるかに減りました。それでも2022年には世界で推定136.000人が麻しんにかかって亡くなっています。そのほとんどは予防接種を受けていない人たちでした。
もちろんワクチンには発熱や発疹などの副反応というリスクもありますが、その多くは一過性のものであり、やはり自然感染による重症化や合併症のリスクの方がはるかに高いと言えます。

👨‍⚕️麻しんワクチンQ&A👨‍⚕️

ここからは、麻しんワクチンについて保護者の方からよくいただく質問にお答えしていきます。

👶なぜ2回接種するの? 1回ではだめなの?
1回の接種では免疫がつかない子が5%くらいいるためです。また1回目でしっかり免疫がついても、その後時間の経過とともに免疫が弱くなってしまうことがあるので、追加で接種をすることで免疫を強固なものにするという目的もあります。

👶0歳の子は接種しなくても大丈夫なの?
生後6か月未満の子どもは、おなかの中にいた時にお母さんからもらった抗体で守られているため接種しません。生後約6か月を過ぎるとこの抗体がなくなってくるので、麻しんにかかる可能性があります。そのため、麻しん流行時等には生後6ヵ月から任意接種として緊急避難的に接種することもできます(周囲で麻しんが発生していたり、海外渡航の予定がある場合はかかりつけ医にご相談ください)
しかし、このくらいの月齢におけるMRワクチンの効果や安全性は十分評価されていません。1歳以上での接種に比べて免疫が上手くつかない可能性があるので、1歳未満で接種をした場合も1歳を過ぎたら必ず定期接種を受けましょう。

👶年長になっていないけど、麻しん流行時には早めに2回目を打つべき?
基本的には1回目の接種で免疫がついているため、急ぐ必要はありません。しかし、周囲で麻しんが発生して不安…など保護者の方の希望があれば任意接種として接種することは可能です。

👶両親は接種した方が良い?
過去に麻しんにかかったことがある方は、一生涯にわたり免疫が持続するので、接種する必要はありません(かかったかどうか確信が持てない方は接種することをおすすめします)
麻しんにかかったことがなく、麻しんワクチンを接種したことがない、または1回しか接種していない場合は、接種することをおすすめします。
ちなみに、麻しんの免疫が体に残っている状態で麻しんワクチンを接種しても特に問題ないので、接種前に抗体検査を受ける必要はありません。授乳中の方も接種は可能です。


🌼麻しんワクチンの定期接種をお忘れなく!🌼

昔はその致死率の高さから「命定め」と恐れられた麻しん、今は幸運なことにワクチンで防ぐことが出来ます。
1歳になったら1回、年長になったら1回、MRワクチン接種をお忘れなく!



参考サイト  

WHO:麻疹 (who.int)
厚生労働省:麻しんについて|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
国立感染症研究所:麻疹 (niid.go.jp)
海外の麻疹―2022年の流行状況について (niid.go.jp)

参考文献 
予防接種に関するQ&A集 一般社団法人日本ワクチン産業協会




看護師 津村

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