2023シーズンのシナジス投与(2023年4月からスタートです!)

シナジスによるRSウイルス感染症予防 2023年シーズンは4月から開始します

RSウイルス感染症とは
RSウイルスによる呼吸器の感染症です。生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の乳幼児が感染するとされています。大人はかかっても軽い鼻かぜですみますが、乳幼児では細気管支炎や肺炎で呼吸困難となり入院が必要となることがあります。とりわけ、早産で生まれた乳幼児、心臓の病気を持っている乳幼児、免疫力が弱いあるいはダウン症候群の乳幼児は、重症化のリスクが高いとされています。以前は秋~冬季が流行期間とされてきましたが、近年では夏季から流行が始まるようになってきています。

シナジスとは
RSウイルス感染を防ぐ抗体成分を精製した予防薬(注射)です。
効果の持続期間は1か月なので、RSウイルスの流行期間中は毎月注射する必要があります。

RSウイルスはここ数年、流行季節が大きく変動しています。2017年以降は秋から夏にシフトしていました。2020年はコロナ禍における感染対策意識の向上により流行しませんでしたが、2021年は一転して過去最大の流行を夏に経験しました。そして2022年は、6月から患者が増加し始め、7月にピークを迎え、冬にむけて緩徐に減少しました。RSウイルス感染症の重症化を予防するためには、流行が始まる前にシナジス投与を開始し、流行期間中は抗体を充分に維持する必要があります。2021、2022年シーズンともにほぼ同様の流行パターンであったことから日本小児科学会神奈川県地方会感染症小委員会は、昨年と同時期の流行開始を想定し、引き続き4月から概ね8回(11月まで)を標準的なシナジス投与期間として勧奨しており、当院はその勧奨に準拠してシナジス投与を行うこととします。

保険適応(乳児医療の費用負担)でシナジスを投与できる対象者は、RSウイルスに感染すると症状が重症化しやすい以下の乳幼児です。

シナジス投与対象者
早産児
・在胎週数28週以下(28週6日まで)で、6月の開始日に12か月齢以下
・在胎週数29週~35週(35週6日まで)で、6月の開始日に6か月齢以下
② 血行動態に異常の有る先天性心疾患で、6月の開始日に24か月齢以下
免疫不全で、6月の開始日に24か月齢以下
ダウン症候群で、6月の開始日に24か月齢以下

基本的には、予防接種・健診の時間帯に行います。
シナジスは、予防接種ではないので、予防接種との同時投与も可能です。

当院にてシナジス投与をご希望される方は、お子さんがシナジス投与対象者に当たるかをご確認の上、お電話にてお問い合わせください
様々な理由で、大学病院や総合病院への通院が困難な場合は、当院でシナジス投与を行うことも可能です。主治医の先生とご相談ください。

院長 正木 宏