サプリメントのご紹介
Introduction of supplements
サプリメントとは「食品」のことであり、『サプリ』と略されたりします。医薬品ではありません。サプリメントは正式には、「ダイエタリー・サプリメント(dietary supplement)」といい、すなわち「食事を補うもの」となります。ふだんの食事では足りないものを栄養補給し、さらには健康維持・増進に役立つ成分が含まれた補助食品なのです。ですから、「ダイエット目的のサプリメント(?)」「ダイエットサプリ(!)」は、本来の意味から考えると奇妙な表現になりますね。
当院では、お子さんの健康に有益なサプリメントを取り扱っています。
サプリメントは、食品であり、医薬品ではないため保険診療の対象とはなりません。したがって、有料でご購入いただく商品となりますことをご理解ください。当院では、医学的に十分な評価がなされ、お子さんの健康に有益であると判断されたサプリメントのみを取り扱っております。ご購入の際に、医師からの説明をご希望される場合は遠慮なくお声掛けください。
1.0歳から摂れるビタミンDサプリメント
ビタミンDが不足すると、カルシウムが骨に沈着せず、骨の変形や成長障害を起こす「くる病」になることがあります。「くる病」は、食糧事情が悪かった戦後間もない時期によく見られ、その後減少して20年前にはほとんど確認されていなかったのですが、実はここ十数年で再び患者が増えていることが注目されています。背景には、子供の日光浴不足(外遊びの減少)や、アレルギー疾患に関連した食事制限などの影響が推察されています。
また、2017年9月の日本外来小児科学会で、母乳栄養の赤ちゃんの75%がビタミンD不足であるという研究結果も報告されました。母乳は、赤ちゃんにとって最良の栄養源であることに間違いはありません。しかし、母乳にはビタミンDが少なく、母親が日光浴をしたり、十分なビタミンDを摂取していても、人工乳(ミルク)並みに母乳中のビタミンD濃度を上げることは難しいことも事実です。したがって、母乳中心で育てる場合は、乳児がビタミンD不足にならないよう十分に注意する必要があるのです。
母乳中心でお子さんをお育てになっているお母さんには、不足しやすいビタミンDを安心して簡単に与えられる、0歳から摂れるビタミンDサプリメント、BabyD(ベビーディー)をお勧めしています。
森下仁丹 BabyD(ベビーディー)のご紹介
2.バクテリアセラピーに基づく、乳酸菌サプリメント(L.ロイテリ菌)
人の体には約500種500兆個以上、重さに換算すると約2kgにもなる膨大な種類と量の常在菌が生息していることをご存知でしたか。この常在菌は、人に有益な働きをする「善玉菌」、病気や健康トラブルの原因になる「悪玉菌」、普段はどちらでもないけど優勢な菌に合わせて似たような働きをするようになる「日和見菌」の大きく3つに分けることができます。人体では24時間365日、この「善玉菌」と「悪玉菌」の戦いが続けられており、どちらが優勢かでその人の健康状態が左右されていることが分かり始めてきました。
「バクテリアセラピー」(学術名: Bacterio-therapy)とは、善玉菌を利用して体内に常在する菌の質やバランスを改善することで、疾病の予防や治療に役立てようとする医療技術です。バクテリアセラピーは、国際医療学会で古くから学術用語としても定義されている医療技術です。従って専門家が「バクテリアセラピー」と称する時には、論文や臨床試験などを通じてきちんとした学術的な効果が証明されている医学的な知見に基づいた治療技術のことを指します。
乳酸菌サプリメント(L.ロイテリ菌)には、お子さんの腸内環境を改善することで、健康な生活をサポートしてくれる効果が期待されています。このサプリメントにより、慢性的な便秘、夜泣きの原因のひとつとされる乳児疝痛(コリック)、アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎)などの改善効果を示した論文報告があります。
かつて私は、大学病院の新生児集中治療室(NICU)に20年以上勤めていました。20年ほど前には、1000gに満たない体重で生まれてきた早産児の命を感染症や壊死性腸炎といった重篤な病態により失った経験もありました。しかし、NICUにおけるキャリアの後半は、そうした早産、低出生体重児に、乳酸菌サプリメントを与えることが推奨されるようになりました。その結果、感染症や壊死性腸炎の発症が以前に比べ大きく減少したことを実感しました。それは、乳酸菌サプリメントを小さな新生児に与えても問題にならないばかりか、むしろ子供の健康にとって有益なサポーターとなり得ることの実証であったと感じています。
当院では、子供からお年寄りまで、幅広く多彩な効果が実証されている乳酸菌サプリメント(L.ロイテリ菌)をお勧めしています。